清掃とお手入れ : SMR や光学ターゲット
概要
SMR または光学ターゲットは、FARO Laser Tracker システムの重要なパーツです。精度を維持し、長期にわたって使用するために、細心の注意を払って取り扱ってください。
- ターゲットの光学面に絶対に触れないこと。
- ターゲットを絶対に落とさないこと。
- ターゲットはケースの中に保管し、ホコリや湿気から保護すること。
- 光学ターゲットは必要なときだけクリーニングすること。
注意:必要以上にターゲットをクリーニングすると、SMR の反射面が劣化し、銀面のコーティングが損傷して、SMR が使えなくなる事があります。SMR のクリーニングは、外観の状態から判断するのではなく、適切な測定や性能という点から見て必要な場合にのみ行うようにしてください。
準備
正しく操作を行うために、開始前にこの表を確認してください。
完了までの時間 | 15 分 |
必要なスキル | |
前提条件 |
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サポートされているハードウェア |
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SMR の清掃が必要かどうかチェックします
Laser Tracker 測定ヘッドがターゲットにロックしない場合は、[オペレーショナルチェック]コマンドを使って SMR の清掃が必要か調べます。[パワーの反射]の値が「良好」であれば、SMR をクリーニングする必要はありません。
ホコリの清掃
SMR の光学面にホコリが付いている場合があります。SMR は、スプレー缶の圧縮空気でクリーニングできます。
注意:作業場のコンプレッサホースからの圧縮空気は使用しないでください。コンプレッサホースからの空気は汚れていることが多く、SMR にオイルやその他の汚染物質が付着する可能性があります。
SMR の光学面にスプレー缶の圧縮空気をスプレーする際は、これらのガイドラインに従います。
- 光学面にスプレーする前に、SMR とは別の方向に数秒間空気を噴射させます。これにより、スプレー缶の噴射剤を空気ノズルから除去し、SMR の光学面に噴霧剤がスプレーされるのを防ぎます。
- 缶は常に立てて持ってください。
- 圧縮空気をスプレーする際に、缶を決して振らないでください。
汚れの清掃
ホコリの除去を終えた後も、SMR が機能(追尾) しない場合は、以下の手順に従います。
注意:SMR の光学面をクリーニングするのに乾いた綿棒やティッシュを使用しないでください。乾いた綿棒やティッシュを使用すると、光学面に傷がつきます。また、不適切な材料や化学品を使ってクリーニングすると、反射面が劣化します。ここをクリックして、適切な材料や化学品に関する記事を参照してください。
- 光学面に息を吹きかけます。吐息に含まれる水分によって、光学面に結露ができます。
- 結露が乾かないうちに、清潔な綿棒を回転させながら、その回転と反対の方向にゆっくり動かして拭いていきます。光学面に綿棒を押し付けることなく、優しく拭き取ります。一度拭いたら綿棒を取り替え、処分します。光学面を完全に洗浄するには綿棒が何本も必要です。同じ綿棒を繰り返し使用すると、異物によってコーティングや銀色の SMR に傷がつき、この傷によってコーティングの内部が酸化して、SMR が破損することがあります。
- 上記の方法で汚れがうまく落ちない場合、油性の汚れには Optima グレードアセトンを、水性の汚れには変性アルコールを使用して光学面をクリーニングします。
- 清潔な綿棒を溶剤で湿らせます。
- 綿棒を回転させながら、その回転と反対の方向にゆっくり動かして拭いていきます。光学面に綿棒を押し付けることなく、優しく拭き取ります。一度拭いたら綿棒を取り替え、処分します。光学面を完全に洗浄するには綿棒が何本も必要です。
- 綿棒の繊維が残っている場合は、スプレー缶の圧縮空気を噴射して除去します。